addiction-00
「親友だよ。likeに決まってるでしょ」
「…それならいいけど」
そう言うと日向は鳳明から目を逸らした。
そして、空を見上げる。
「でも、辛いだろ。心が」
「えっ…」
「独り言だ」
こっちを見ないで言う。
そして、少し微笑んだ。
「辛くても、幸せそうに笑っててくれればそれで十分」
「……」
それには、日向は何も言ってこなかった。
あえて聞かない事にしてくれたのだろう。
僕はこの想いを言うつもりはない。
緑が幸せならそれで良いから。
辛くても耐えられる。
きっと僕は最高な人に恋をした。
この人以上に好きな人が現れれば、この想いは消える。
忘れはしない。
大事な僕の大切で叶わない恋の事を。