夢を現実にする方法
翌朝、私は学校へといつものように登校する。
ドアの上に黒板消しが設置されているのに気づき、その横の窓から侵入するように教室へ入る。
恐らく黒板消しは別の人に当たるだろう。
何事もないように机につくと、鞄の中身を机の中に入れようとした。

昨日の会話を、その時はドがついていいほど忘れていた。

「?」

机の中でモゾモゾと動く何か。
ふとそれをつかんで外へ出してみると――



ゴキブリ。



「きゃああああああ!!!」

隣で座っていた男子が、その声とゴキブリに驚いて椅子から転げ落ちる。
私はその場に座って、泣きじゃくっていた。
女子たちはクスクスと笑いながらこっちを見ている。
男子はクラスにゴキブリがいること自体気持ち悪いので、その場から後ずさりしながら教室を出ていく。

「おい、どうした?」
「ああ和。春菜の机の中にゴキブリがいてさ、どうにもなんないんだよ……」
「マジかよ、何匹!?」
「3匹くらい。たぶんいじめだろうなぁ……」

廊下に立っていた男子に問いかけたのは、和広だった。
和広は教室に入ると、ホウキを持ってそのゴキブリ退治へとうつる。
男子がそれを見て、面白そうにホウキを持って同じようにゴキブリ退治をはじめた。

数分後、和広その他男子の活躍によって、ゴキブリは見事退治されたのであった。
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