無防備な君に恋をする



俺は身体を起こし、椅子の背もたれに寄り掛かる。


「……1年が3年教室に、なんで居んの」

「あ、それはですね!保健室に行ってみたら、先生が『今日は波留ちゃん来てないわよ』って言うので、教室かなぁと!」


あの野郎。保健の担任は、つくづくウザイ事をしてくれる。

でもまぁ、お陰で起きれたワケだけど。


「それより、先パイ!どうして昨日、先に帰っちゃったんですかぁ!?目が覚めたら、先パイ居なかったから怖かったんですよぉ!?」


コイツ、きっとあの幽霊の話しを根拠もなく信じ切っている。



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