再会~やっと結べたおみくじ~
はつもうで


初詣に誘われた。

2008年1月1日の朝…



買ったばかりのブーツにコート。


お洒落した私に彼は言う。


「今年もよろしく!」



向かった神社は、この辺りでは有名な所。

朝から大勢の人が寒さも感じないくらいに溢れかえる。



石でできた階段をゆっくりとゆっくりと上ると

長い行列。



今朝は特別冷え込んでいた。


彼の手を握っていなければ迷子になってしまうくらいのい人の多さ。


吐く息の白さに驚きながら、行列の最後に並ぶ。



日本人って面白い。


つい先週、クリスマスだクリスマスだ、と言っていたのに。


洋風のお店で、チキンを食べていた私達も

たった一週間で日本人であることを思い出す。



配られた甘酒を一口飲んだ。



口いっぱいに広がる甘さと、熱さ。



ブーツの先まで冷えていた私の体をじわじわと温める。



小さな石を蹴りながら歩く子供や

ゲームをしながら順番を待つ子供。



着物姿の初々しいカップルもいた。


< 6 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop