妄想科学研究所【短編】

華はスピードはあまり出さず、買い物に出てから起こった出来事に思いを馳せつつゆっくり帰った。

すぐに着いたが考え事をしていたせいで行き過ぎそうになってしまった。

慌てて方向転換し急ブレーキをかけると…

「キャアァ！？」

気が付いた時には、華は自宅の庭の芝生の上にうつ伏せに倒れていた。

何が起こったかといえば、形的にはヘッドスライディングが一番近い。

何故か？それは急ブレーキのせいである。

運動する物体には慣性が働く。

車が急ブレーキをかけると乗っている人は前に投げ出されそうになるアレだ。

脚だけに急ブレーキをかけても上体には慣性が残っていて進もうとする。

踏ん張る力より慣性が勝った為、頭からぶっ飛ぶハメになったのである。

本日最後の落とし穴に華の怒りゲージはマックスに達した。