妄想科学研究所【短編】
背筋を伸ばして足は肩幅に開き、左手は腰へ当て右手でドクターを指差して華は吼えた。

「駄目よ!絶対駄目!!唯一の使用者として意見するわ!アレは本当にあとちょっとだと思うの!だからもうちょっと考えましょう!」

「どうしたんですか華さん。僕昨日は(床や天井に刺さっていたので)話を聞けなかったですけど、かなり怖い思いをしたんでしょ?」

ビビりながらもヒロシは疑問を口にせずにはいられない。まあ、腰は完全に引けているが。

華は指をドクターへ突きつけたまま、顔だけヒロシに向けた。

「それでもよ」

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