妄想科学研究所【短編】

華は防毒マスクの下でニヤリと笑った。

システムの概要や操縦方法など必要な事はさりげなく聞き出してある。

といっても実はドクター達にはバレバレで、ヘタに隠せば力技で白状させるのは分かっていたので素直に教えていただけなのだが。

コートの下からセンサーを出し、ガスが排気されたのを確認してマスクを取った。

そして大袈裟にコートを脱ぎ捨てた。

その華の格好は…

上は普通に肌着にカッターシャツ。下は水着の三角ビキニだけだった！

『説明しよう！このモビルブーツ試作機は、搭乗者の動きをそのままリアルタイムで再現すると言う操縦方法なのである。

各種センサーによって筋肉や骨格の動き、発汗や電位の変化などを検知し操縦者の動きに遅れる事なく追従させる為、なるべく余計な物は着けてない方がいいのだ。