妄想科学研究所【短編】
いつものムダに広い会議室のドアを開けようとすると、ドアは開ききらずに何かにぶつかって止まった。

なんとか通れるのでヒロシは隙間をすり抜けて入り、ドアの後ろを覗いて何にぶつかったのか確認する。

そこには頭を抱えてうずくまるドクターがいた。

「あああぁ、スミマセンドクター!大丈夫ですか!?」

ヒロシが慌てて声をかけるとドクターは右手で打った所を押さえつつ立ち上がり、左手はヒロシを押さえるように上げた。

「大丈夫大丈夫。いいんだ。こんな所にいた私も悪い」

「でもドクター、なんでこんな所に?」
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