妄想科学研究所【短編】
ほどなく華が会議室にやって来た時、ドクターはまだ入ってスグの所の床に座り込んでいてヒロシもそばでしゃがみこんでいた。

当然のように華もそこへ混ざって行くが、ナゼか正座でドクターの横に座る。

広い部屋、広いテーブル、たくさんのイスがあるのにまるで6疊間でちゃぶ台を囲んでいるかのような雰囲気になった。

「さあこれよりモビルブーツ改善会議を始めます」

重々しく華が宣言したがドクターもヒロシも寝起きで事情は何も知らない。

目線で押し付け合ったあげく負けたヒロシが華に聞いた。

「え~と華さん?何があったんですか?」

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