リーフのつばさにラヴレター
また先生は後ろを向き直し、小さくお辞儀をした。



今日は?
先生はよく来ているのだろうか?

“大体一人”で来ているみたいだけど……





そんなことを考えていたら、一番最初にでーんっとデッカイあのおばあちゃんの写真が飾ってある。
少し若い気がするから、前の写真だろう。


先生をみると、笑っているというより、微笑んでいる。愛しいものを抱きしめているかのように……




そういえば、先生、中に入ってから“こんにちは”しか喋っていない。


元々お喋りじゃないことはわかっているが、俺の存在を忘れてるんじゃないかってくらい喋らなかった。





ふと、空の写真のところにくるにいなや、俺は先生だ!と思った。

いつも仰ぎ見るあの姿と重なったから。


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