リーフのつばさにラヴレター
俺は何を言えばいいんだろう。
誰にも言えず、初めて言ったのかもしれない。


先生は切なげに海と空の隙間を見つめながら、コンビニで買ったおしるこの缶を両手で持っていた。



まだ、ふと、待っているのかもしれない。
まだどこかでカシャッとシャッター音を奏でながら誰かのと笑っているかもしれないと……でもそんなことはわかっているだろう。






「恵(けい)ちゃんも、もう酷いな。 私の写真なんて飾らなくても」




「……可愛かったですよ」



「ふっ、ありがとう。……それにしても、亡くなってるわけだから“故”って書かなくていいのかなぁ。 今日はね、命日になってる日なの」





先生はいきなり直接的なことを言う。

びっくりする。


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