リーフのつばさにラヴレター
「そうだねぇ、でも元々あったんだよ興味は。 倉本くんと同じかな。興味あるけど、どうしようかなぁって。 で、前を歩く人がいたら聞けるから余計気になる感じかな。 私はまず先に、写真に惚れちゃったからね」





「花傘さんのですか?」





「うん。 学校に馴染めなくてさ、行ってはいたの。 友達もいたし、……でもなぜか足がフラフラ〜とエスケープしちゃったんだよね。 本屋に寄って何か買おうかなぁって」





「なんとなく写真集が目について、拡げてみたのよ。 それが胸を持ってかれて、なんだか……懐かしい。 それで、その人のこともっと知りたくなって他の写真集とか、個展とか探して観に行ったの。
私的(わたしてき)にはあの時かなりの行動派だったかな。 今日のおばあちゃんがさっきみたいに、キラキラ笑って座ってて、シーンとしてた。 でも人はいるの。 一緒の空間にいるだけで溶け込んでいって、元々一枚の写真のような感覚になってた。
そうしたらね、その空間に合う人がなんか不自然にいてね。 それが、あの人だったの。 まだ駆け出しだったけど、学校にいるころから有名だったらしく若いのに人気だったの。 でも不自然でね。
頭を傾けて一枚の写真をずーっとみてるのよ。 私はなんでかこの人が花傘さんかなぁと思って話しかけちゃったの。 いつもなら絶対しないのに」






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