リーフのつばさにラヴレター
いつもは誰もいない裏庭の隅で一人でお弁当を広げている。


俺は、たまたま(高校生にもなって鬼ごっこをしてた)二年間も通って、いったことのない裏庭へ逃げて隠れる為に行ったら、先生の敷地内で遭遇した。



それからたまに一緒にさせてもらっている。


本当を言うと、今じゃほとんどだけど……。



先生はなぜか嫌がらない。

その代わりいつも皆が居る時と違う。


お弁当を食べながら空を見仰ぐ。

風に拾われるように髪をなびかせ、ドキドキする。


誰も来ない二人の時間……。


なぜここで食べているのかと聞いたら、好きだからの一言。


多分、そこに流れる風も、届きそうな空も木々で創られる匂いと木漏れ日のすべてを好きと言ったんだろう。







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