リーフのつばさにラヴレター
また俺はちょっと待っててと、手を加えて先生から貰ったストラップがユラユラ揺れているのをみてから急いで橋田に電話した。




絶対出ると確信しながら。




『おっはよ〜ん』





「おい!なんでこねぇんだよ!」





『朝から怒ってんの?』





「怒ってるっていうよりあきれてんの」





『二人きりにさせる予定ではあったんだ。 ああ言わないとくらもっちゃん来ないしさぁ』





「今日のは行こうと思ってたの!」





『そうなの? じゃあ行けば良かったかなぁ』





「今から来いよ」





『たまには女の子と二人で出かけてみなよ? それに体育祭の貸しがあっただろ?!』





いきなり真面目になりやがって……この間出掛けたよ、先生と。


とは言えなかった。






「わかったよ。 でももしもう一回やったら、もうお前とは約束しねぇからな」




『オッケーわかった。 ちゃんと友里(ゆうり)ちゃんエスコートしなよ』





「……わかってるよ」






……本当にわかってんねかよ、こいつは……俺も。








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