リーフのつばさにラヴレター
俺は先生にお礼を言って新と保健室を出た。





帰り道、駅までの距離。





「あのさ」





「すっげぇ慌ててた。 あんな先生見ないかな。 すっげぇ心配してたし、本持ってたけど、多分あんまり読んでなかったんじゃない?」





「……俺まだ何も言ってない」





「それ聞きたかったんじゃないの?」





「そうだけど……」





「俺からはこれくらいしか言えないな……イケる!といえばイケるし、ダメだと思うとダメな感じ。 これだけは言える。 他の奴らとは特別だな」





「それは俺も少し感じる……けど、それがなんなのか……それに俺はこのままでいたい」





新はそう言ったらもう何もいわなかった。



俺はまたしてもドンドコと頭の中で大太鼓が響いていた。






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