リーフのつばさにラヴレター
声が上ずってしまった。

しかも、先生の反応がない……。






「ん゛ん゛っ!……せ……生、なんで……隠れたんです……か?」





「えっ?!……あっ……なんとなく……かな」





「えっ……とぉ……先」






先生は突然パッと左手を俺の右手から離し、急いで自分の教員机まで行ってしまった。




寂しくなった俺の右手は少し汗ばんでいてまた一人で握ってみた。




先生をみると、向こうをむいたまま机の上をなんとなく片付けていた。



よくみると、なんだか耳が赤い。





窓から差し込む夕陽が染めているわけじゃなかった。





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