リーフのつばさにラヴレター
「あのさ、なんでわかった?」




「……の間、体育館でバスケやってたでしょ? あれをたまたま見たの。 それでわかった」





そう答えた河野は、鼻声だった。


ぼそっと何かを言ったと思ったら、ばっと俺から離れ、くるっと向こうをむいた。



右手を顔の辺りに持っていくところをみてからまた、ばっと勢いよくこちらをむいた。





「せいぜい頑張って」





と、意地悪そうに且つ、切なく笑ってくれた。




< 254 / 293 >

この作品をシェア

pagetop