リーフのつばさにラヴレター
先生に話し掛けている生徒がいたが、俺達はまだ目が合ったままだった。




よかったのかもしれない。

もう少しチャイムが鳴るのが遅かったら俺は確実に先生を抱きしめていた。




もちろん、今度は俺の意志で。




そう思いながら俺は少し笑ってから少しずつ目をそらしていった。



どんな間抜けな顔をしていたんだろう。




先生は生徒に託され、どこかにひっぱられながら、俺をまだ見ていたような気がした。





先生が決めたこともある。

俺が決めることもある。
でもそれは個人の想いだけ。

相手には重いだけか。


ただ違うのは通じ合う重なる気持ち次第なんだろう。




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