リーフのつばさにラヴレター
俺は、まだ一度も喋っていない。これだけスラスラ話し続けている橋田にもむしろ尊敬する。



浮かない顔をしていたのか、先生が、



「ダメならだめでいいなよ」



と、気にしてくれた。



「大丈夫です。 単に朝だからダルいんす」


「そっ」



ニコッとあの笑顔で返してくれた。


橋田がもう違う奴らと賞品の話をして盛り上がってる隙に先生はこっそりと、



「逃げんなよ」



と、片眉毛を意地悪そうにあげ、次はニヤッと笑った。




負けねぇ、とその時は思っていた。





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