リーフのつばさにラヴレター
この人はどこまでわかってるんだろう?

もしかしたら気付いて、遠回しに退いているのか?

でもそれなら一緒に弁当なんか食べないだろう……嫌われてはないと思うが。




ちゃっちゃと広げていた弁当をしまい、飴玉一つをコロンと口の中にほうばったら、俺にも同じ物を机の上に置いてニコリと笑う。



ぐーっと背伸びをしてからカメラをいじり始めた。



体育祭後半戦が始まるにはまだ時間がある。緊張を解こうとしているのか、はたまた触っていると落ち着くのか、



「何枚、撮りました?」



と、なんとなく聞いてみた。



「結構撮ったかなぁ。文化祭みたいにみんな沢山買ってくれるといいなぁ……現像大変だけど」



ニコッとあの笑みをみせる。





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