リーフのつばさにラヴレター
「好きなんですね」



「うん。 前から好きは好きはだけど、自分がここまでとは思わなかった」



「へぇー生き甲斐みたいなのがあっていいですね。 俺はないから……」



「まだなくていいんじゃない? あるほうが珍しいよ。 ゆっくり探していけばいいんじゃないかな……カメラ興味あるの?」



「……少し」




先生の顔が少し和らぐ。



「学校の備品ならもう一個あるから今度借りてやってみたら? 私でよければ少し教えられるし」



……言えるわけがない。



先生が覗く世界ってどんなものか、興味があってカメラをやってみたいなどと……



「……はい、アリガトウゴザイマス」



「ん!」



またニコッと笑った。



その顔をみてからすぐ昼休み用のチャイムがなった。



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