゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.




「行くぞ」

「うん…」


「いってらっしゃい」


「はい。…たぶん…夕方になります」

「わかったわ。待ってるわ」


「………はい」






今日はお父さんとお母さんの命日。

お父さんとお母さんは、3年前に死んだ。



あたしが中2で、お兄ちゃんは高校3年生だった。




お父さんとお母さんのお墓は、ここから少し遠くにあって、電車で40分。


電車に乗ってお婆ちゃん家に近づいた。


「いらっしゃい」


おばあちゃんは、いつも優しい。
しわしわの顔をもっとしわしわにしてあたし達に笑いかける。


「ひさしぶり、…お婆ちゃん…。」

「元気にしてたかい?」

「ぅん…おばあちゃんは?」

「あたしは大丈夫だよ!!」


去年と何も変わってない。

あたしの心も、過去も、記憶も、



現実も。








< 101 / 203 >

この作品をシェア

pagetop