゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.





お墓は嫌いだ。




記憶が蘇るから。




大きなタイヤの擦れる音。

耳を塞ぎたくなるような大きな音。

近くで燃える音。

雨が降っている音。

人が救急車!!と叫ぶ。

どこかで聞いた事のある声が叫んでる。


耳元には息切れをしながらも必死に呼吸をしている音。

全身は痛いけどぎゅっと抱きしめられている感覚。



目の前は…真っ暗。














「っ…」


苦しくて、涙が出て、逃げたくなった。



でも、お兄ちゃんがあたしの手をぎゅっと握り締めた。

あの時みたいに。


嬉しいのに、記憶が蘇ったときに握られたから、少し恐くなって苦しくなった。








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