゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.
「由岐。」
「お兄ちゃん……」
「久しぶりに来たんだからさ、外。行かない?」
「………………行く。」
お兄ちゃんはたいていいつも忙しい。
忙しすぎる。
そんな言葉が一番当てはまる。
唯一の肉親がお兄ちゃんで、でもお兄ちゃんはあたしと自分のためにバイト三昧の日々。
そんなお兄ちゃんからのお誘い。
絶対に断ったりなんてしないんだから。
「暑…」
おばあちゃん家を出てほんの数分でお兄ちゃんの顔には汗が。
「いつも涼しいとことにいるからだよ」
「バイトなんだからしかたないだろ」
「バイトなんだけどさぁ……あたしだってできるよ?」
「だぁーめっ!!進路決まってから」
「できるのに……。」
お兄ちゃんのケチ。
♪〜〜♪〜♪〜〜♪〜
「将也だ」
お兄ちゃんはそぅ言ってポケットから携帯を取り出して電話に出た。
『瞬っ!?』
「ちょっおま、うるさい…;;」
将くんの声は近くに立っていたあたしにも聞こえた。
「……由岐?」
電話に出ながらもあたしを見ている。
「いるけど?」
「はぁ!?……あぁ…あぁ……うん言っとく………うんじゃぁな」
と言って電話を切った。