゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.




幸輔はいつも優しかった。



あたしが幸輔を好きになった理由も、『幸輔が優しかったから』だった。


その次に好きになったのはあのクシャクシャの笑顔。
その次はサラサラの髪。
その次は覚えてない。
だっていっぱい好きなところがあるから。








♪~~♪~♪~♪~~♪~


幸輔からの電話。
着信音はあたしが大好きなラブソング。
ちょっと爽快な音がして、女の人の歌声。
CDを持っているけど、本当に大好き。
好きで好きで好きすぎて、
顔も遠くじゃないと見れないピュアな歌。
その歌に出てくる男の子が、幸輔に似てるんだ。




「幸輔?」

『あっ由岐?』

「うん。どうしたの?」

『今度のさ……』

すぅ…と息を吸う音が聞えた。

『……今度の水曜日。……遊びに行こう?』

「水曜日…」

『あっなっ何か用事あった!!??』

「あっううん!!何もないよ?」
「行こう!!行かせてくださいっ!!」

あたしがそぅ必死で言うと、受話器越しにくすくす笑う声がした。

「なっ何・・?」

『俺から誘ったのに由岐が俺に頼んでるから』

「そ、そんなことかぁ…」

『ははっ最近の由岐かわいいっ』

「………え…?」

『~~~もぅ言わない///』

「いいよっ記憶したもんっ♪」

『え";;』

本当のことだよ?
幸輔が言ったんだもん。
忘れるはずがないでしょ??
好きな人にかわいいって言われるの…こんなに嬉しいんだね…。




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