゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.
「ってか熱ぃ~~っ!!」
って言って上に来ていたTシャツを突然に脱ぎ出したお兄ちゃん。
「ちょっ何!?」
「だって熱いんだもん;;」
クーラーは付けているけど、極力低く設定はしていない。
タダで止めさせてもらっているんだ。
そんな贅沢はしない。
あたしには、衣食住が揃っていればそれでいいんだ。
なのに、将くん親子は凄い優しい人たちだから親切にしてくれている。
あたしには、それが少し苦しい。
お兄ちゃんはバイトをして少しずつだけど、美里さんにお金を渡しているし、それに大学後の貯金も溜めている。
あたしだけ、何もしていないんだ。
だからあたしだってバイトしたいのに、お兄ちゃんがそれを許さないんだ。
なんでかは――…知らない。
「ただいま~」
「お帰り将くん!!」
いくつかのドア越しに将くんの声がした。
「アイス買ってきたよ!!」
「マジ!?」
お兄ちゃんは上半身裸のまま玄関に走って行った。
「ちょっ瞬なんて格好してんだよ!!」
本気でビックリしている将くんの声がしてあたしは笑った。
それからあたし達は3人で去年みたいに高校野球を見たんだ。
将くんもお兄ちゃんも大盛り上がり。
あたしはそんな2人とは全然違うけど少しは盛り上がっていた。
夏休み最初の想いでは、去年と同じだった。