゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.
「なぁ由岐。散歩しようか」
って言い出したのは将くん。
「え?」
「お菓子買ってあげるから行こう」
あたしはまだ返事をしていないのに、将くんはあたしの腕を引っ張った。
あたしは途惑いながらも、玄関についたときにはちゃんと立っていた。
外に出たとき、将くんは太陽を見て「熱ぃ;;」とお兄ちゃんと同じ事をしていた。
「なぁ由岐。」
将くんの声は少し低い。
「…………ん?」
「瞬だって瞬で苦しんでんだ。由岐だけって考えはしちゃダメだ」
「あたしだけって考えてないよ!!」
正直、この話を将くんとするのは嫌だった。
「考えてる。瞬だって俺だって辛い。」
「っ…してないっ!!」
「知らないだろ。」
そぅ言ったときの将くんの顔は、本当に恐くて、あたしは怒らせたんだって思って恐かった。
「瞬が毎日学校に遅刻して行ってたこと」
「瞬は学校に行きたくなかったけど行かなかったら由岐が心配するからって言って無理して学校行ってたのも。」
「俺がそんなの辛いから遅刻してでもいいから毎日心を安心させて来いって言ってたことも」
「夜になるとみんなに迷惑かけないように真夜中に家を出て散歩してたのも」
「本当はアイツも由岐ぐらいに辛いこと、……知らないだろ。」
将くんの、言葉を聞いて頬には涙の道路が何本もできていた。