゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.




家に帰ると、将くんもお兄ちゃんもいた。

お兄ちゃんは冷凍庫から棒アイスを取って食べていて、
将くんはお風呂に入っていたのか、髪が濡れていて上半身裸だった。


「……。キャァーっ!!!!」

「わぁっ由岐ごめんっ!!」



リビングのドアを慌てて閉めて、ドア越しに着替えが終わったか訊いた。

すると将くんは苦笑いをしているときの声で、「終わったよ」って言った。













それからしばらく経って、みんな自分の部屋に入って、1階では美里さんが晩ご飯の準備をしている頃。


コンコンッ



「はい?」

「将くん?」

「由岐か。何?入っていいよ。」


ゆっくりドアを開けた。

ドアのむこうは、シンプル。
モノクロでほとんど統一されている感じ。

パイプかな?
まぁそんな感じで造られている勉強机は、なんとなく大人な雰囲気を出している。

本は全て大きな本棚に整頓されている。
実は将くん、けっこう本を読むんです。


久しぶりに入った将くんの部屋は、記憶の中の部屋よりもっと大人っぽい部屋になっていた。



「何?何かあった?瞬が由岐に会ったらしいけど…。」

「あっお兄ちゃんとは何にも無いのっ」


「………………幸輔のこと…。」

「いいよ。話して?」

優しくそう言う将くんの言葉に、あたしはコクンと頷いた。




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