゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.
あたしは牛乳代より少し多く持たせた。
「あの…」
「お菓子でも買ってきていいよ。お駄賃♪」
「ありがとうございますっ!!」
最近、由岐ちゃんは徐々に笑うようになった。
喜怒哀楽、全ては見てないけど由岐ちゃんが少しずつわかっていく事嬉しい事だった。
あたしはお茶を飲みながら昨日撮った連続ドラマを見た。
しばらくして由岐ちゃんが帰ってきた。
そのときは瞬くんも一緒だった。
やっぱり―…兄妹だもんね。
そのときに見た由岐ちゃんの笑顔が本物だと思った。
やっぱり、差は広いって思った。
でも、笑顔が見れたんだ。
少しずつだけど癒されてるんなら…あたしは嬉しいよ。
「由岐ちゃん、瞬くん、今日の晩ご飯はシチューだよ」
「本当ですかッ!!??」
「おっ♪」
「うんっ♪」
あたしは、紗結子の替わりにはなりきれないと思うけど、この子達のために、自分のために頑張ろう。
ねぇ紗結子…。
この子達、本当にいい子よ?
あなたみたいに優しい子…。
あなたみたいに小さくて、守ってあげたい子。
あなたも遠くて見守ってて、そして願ってて。
由岐ちゃんは、
瞬くんは、
幸せにするから――…。