゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.
将くんの車は、お兄ちゃんより少し大きくて、5人乗りの車。
群青色の車の中には、MDばっかり。
将くんの部屋にもCDやMDばっかり。
将くんは音楽が大好きだから。
時々ライブにも行くらしい。
「どれがいい??」
将くんは走らせながら適当にMDをいっぱい取り出してあたしの小さな掌の上に置いた。
多すぎて少し落としてしまった。
「じゃぁコレ!!」
最近新曲を出して少し好きになった女の歌手さんのMDを将くんに渡した。
「じゃぁ入れて」
「うん」
MDを入れると曲が流れた。
最近部屋で聴いている声が聞え始める。
「コレ何?」
「あぁこれ瞬に借りたんだよ。大学の友達に借りてそれコピーしたのを俺に貸して、」
「いいの??」
「どうだったけっけなぁ…。最初しか聴かなかったから。」
「聴いていい?」
「いいよ」
あたしはCDに設定して、持っていたCDを入れた。
CDには「君といたい」って書いてあった。
男と女の人の声がした。
なぜか、好きになれた曲だった。
「あ、1曲で終わっちゃった」
「1曲しかコピーしてねぇって言ってたからな」
あたしはまた再生して、それからMDにした。
サビのあの声と、歌詞が、好きだった。