゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.




「幸輔…」

「由岐…///」

「何あれ…」
由岐が指差したのはさっきのはがき。


「あれはメンバーズカードの登録者に配られるはがきで、誕生日やクリスマスに来るとケーキが無料になるんです」

「それ本当!?幸輔!!」

「ちょっここ店内っ!!」
近くいた先輩に「何してんだ」と注意された。


「あ、ごめん;;」

「……………ほんと。」

「メンバーってどうやったらなれるの?」

「紙に名前書いたらメンバーになれますよ?」

「じゃぁ書く」

ニコニコしながらいう由岐は本当に高校生か?
と疑うほど無邪気でついつい顔の筋肉が緩む。
必死に堪えようとするとさらに俺の顔は酷く歪む。



「じゃぁ用紙を持ってくるので少し待っててください」

「うんっ♪」






従業員の部屋の前に置いている棚に入っている用紙を持って、壁に吊るしているバインダーに名前を書いて由岐の下に戻った。



「ここに名前、住所、電話番号、誕生日、職業、歳を書いてください」

「はぁーい」




 カワハラ ユキ
『河原由岐』

由岐のかわいい字でプロフィールが埋められる。


『199×年 7月 28日』

『高校生 女 16歳』





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