゚+.*優し過ぎる君に幸せを.*゚+.
『由岐』
千秋から電話があった。
千秋は中学のときからの友達。
今は別々の高校に入学して中々会えなくなった。
千秋はDearにバイトしてるって言ってた。
聞いたときはビックリした。
もっとビックリしたのは―――……。
『あたし、幸輔の事好きだから。』
千秋が幸輔に惚れていたって事。
千秋は元気いっぱいで、優しくて素敵な人。
あたしの大切な人。
でもね…千秋…。
あたしも幸輔のこと好きなんだ。
好きなんだ。
本当に。
幸輔は…本当に大好きで、素敵で、大切な人。
幸輔は……渡さない。
コンコンッ
「俺」
「お兄ちゃん?」
「うん」
お兄ちゃんがあたしの部屋に入った。
「休み、簡単に取れたよ。明日、行こう」
「ぅん……」
「将也にも言ってるから。」
「ぅん…。あたしも、先生に事情言ったから」
「わかった。じゃぁ……バイト行ってくるな」
「うん…」
お兄ちゃんは将くんと同じ大学で、毎日バイト三昧。
あたしもしたいって言ったのに、お兄ちゃんが反対して、あたしの分までお兄ちゃんが働いている。
「お父さん。お母さん………ごめんね……。」