奪ってKiss
「先輩…」
近付いてくる杉浦くん。
私はまた、目をギュッと瞑った。
杉浦くんから香る心地よい香水。
そして…
柔らかく重なった唇。
触れるだけのキス。
なのに…
「……っ…」
甘くて
とろけそうで
力が抜けていく…
なんで…
杉浦くんのキスは、いつもこんなに甘いの…?
「はい!30秒!」
敦先輩のその声に、離れる杉浦くん。
少し離れると、
「先輩、可愛い」
そう言って杉浦くんの手が私の頬に触れた。
……っ!
ビクッとする身体。
私、なんかおかしいよ…