奪ってKiss





「先輩…」





近付いてくる杉浦くん。




私はまた、目をギュッと瞑った。




杉浦くんから香る心地よい香水。




そして…




柔らかく重なった唇。




触れるだけのキス。




なのに…




「……っ…」




甘くて




とろけそうで




力が抜けていく…




なんで…




杉浦くんのキスは、いつもこんなに甘いの…?





「はい!30秒!」




敦先輩のその声に、離れる杉浦くん。




少し離れると、




「先輩、可愛い」




そう言って杉浦くんの手が私の頬に触れた。




……っ!




ビクッとする身体。




私、なんかおかしいよ…





< 116 / 218 >

この作品をシェア

pagetop