奪ってKiss
……………。
「え、嫌だ!無理です!」
そんなの嫌に決まってんじゃん!
っていうか何その条件!!
「じゃあ、このお話は…」
杉浦くんがそう言った時、みんなが私に詰め寄ってきた。
「真美!付き合ってやんなよ!!」
「真美ちゃん!お願い!」
や、けど…
「ね、大会まで2か月しかないし!真美ちゃん、お願い!」
「むしろラッキーじゃん!」
ラッキーじゃない!!
けど、こんなにみんなに詰め寄られてお願いされて…
「真美ちゃん…」
うぅ…
「はい…」
私は断れるほど、強くなかった。
「「「やったー!!」」」
強く…というより頷かざるを得なかった。