奪ってKiss
私の方に小走りで近付いてくる人。
「あ…」
その人の顔を見て、つい、声が出てしまった。
「真美先輩!ボール有難うございます!あ、おはようございます!」
そう。
走ってきた人物は、杉浦くんだった。
「お、おはよう…」
パッと手を見ると、持っていたボールはバスケットボールだった。
気にしてなかったからなぁ…
「買い物ですか?」
「あー…うん、お使いでね」
そう会話をしている時に、
「「おにいちゃーん!」」
と、小さい男の子と女の子が杉浦くんの元にやってきた。