奪ってKiss
「や…!私…お使いに行きたいんだけど…!」
そんな私を無視して…
「きゃっ」
腕を引っ張られ、木陰に連れて行かれた。
「さゆちゃんたち…見てないと…」
「大丈夫。声が聞こえたらすぐ行けるし、後数分でお母さんたちがくるから」
杉浦くんの瞳に、いつもとは違う恐怖を感じてしまった。
「やだ…退いて…」
いつの間にか私の身体は、杉浦くんに覆われていた。
「…こんなんつけやがって」
キスマークをなぞる指の力が強くなっていく。
「やだ…ねぇ、杉浦くん…」
溜まっていく涙。
少しずつ、距離が狭くなる―…