奪ってKiss
それから、あっという間に授業は終わって…
「先輩!」
校門には既に前田先輩が。
「待たせちゃって、すみません」
「今来たところだよ。行こっか」
朝のように差し出される手に、また手を重ねる。
他愛のない話をしながら、私たちはショッピングモールに来た。
「あ!可愛い!」
私の目にとまったのは、シンプルで可愛いストラップ。
色違いのもあって…
オソロイにしたいなぁー…
「オソロイにしよっか」
そんな私の思いが通じたように、先輩が言った。