奪ってKiss
亮爾の教え方はすごく分かりやすくて、理解の悪い私にスラッと入ってくる。
分かると勉強も楽しいもので、あっという間に時間は過ぎていった。
「お疲れ様」
亮爾がオレンジジュースを机の上に置いた。
「ありがとう!すごくわかりやすかった!」
オレンジジュースが、いつもより美味しく感じた。
「ねぇ、真美。俺にご褒美ちょうだい?」
ご褒美…?
「うん、いいよ。何がいい?」
本当にすごく捗(ハカド)ったし。
私にしてあげられることなら…
そう思ったんだけど…