奪ってKiss
それから暫くして、家に帰った。
優ちゃんと喋るのは、やっぱり楽しかった。
けど…
自分の中に、何か引っ掛かるものがあった。
『キスマークってやっぱり嬉しい?』
お風呂場で鏡に映る自分の姿。
たくさんの赤い花を咲かせている身体。
全部、亮爾のキスマーク。
私は亮爾のっていう印。
優ちゃんに嬉しいよって答えた。
けど…
その時はね、不安をなくして欲しかった気持ちが、一番大きかったのかもしれない…