奪ってKiss




憂鬱な気持ちのまま、学校に行く。




前を見るのも辛くて、俯いたまま。





「砂城 真美さんですか?」





校門の前で、いきなり声をかけられた。




顔をあげたくないけど、仕方がない。




私は、ゆっくり顔を上げた。




なんか見たことがある。




けど、誰だか分からない。




どこで会ったんだろう。




「あの…」




私に何か用事でも…




と、聞こうとした時、思い出した。




この子…




杉浦くんの彼女だ…




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