奪ってKiss





「なんで…?」




小さなその声は、しっかり杉浦くんに届いていたようで…




「何がですか?」




「キス…なんでしてくれないの?」




言った瞬間、恥ずかしくて、下を向いてしまった。





「先輩は…してほしいんですか?」





その言葉に、顔がカアッと赤くなるのがわかった。




けど、それと同時にもう1つ。




余裕そうな杉浦くんにも、少しカアッとなって…




「してほしいよ!杉浦くんはしたくないの!?」




と、言ってしまった。




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