『natural source』（naturally番外編）

数週間後。


家族たちとの別れを惜しんだ僕を待っていたのは、リンがずっと見てきたフルム国の穏やかな風景。



ウーラ国では三日三晩連日連夜の大宴会と化したド派手で煌びやかな結婚式が行われていた最中。


未来の王と妃を歓迎してくれるかのようなフルム国の大きな花畑と国民の歓喜の声援の中で僕らは未来を誓い合った。




「フルムは小国だけど自然が沢山あるでしょ？ ここなら、シューゴの体も落ち着くって思って……ごめんね？ こんな形になっちゃって」


式が終わって、初めての夜。

僕の隣に身を寄せて座ったリンの言葉。


どこまでも愛しい彼女の傍に居られる幸せが、永遠であることを象徴するような夜に僕たちは夫婦になったのだった。




～終～