『natural source』(naturally番外編)
「はぁ……可愛い」
「ショウさんの気持ちわかるなぁ……」
シュリの様子に、しみじみと呟いたリンに同意するアンジュ。
義姉たちの発言が意に介さず、
「どういうコト?」
シュリは訝しそうに首を傾げ、二人の答えを待った。
「家事が出来なくても居るだけで癒されるっていうか……」
「シュリちゃんはヨシヨシって甘やかしたくなるくらい可愛いの」
思わずヨシヨシと頭を撫でるリンに便乗して、アンジュにも頭を撫で回される。
そんな二人を首をぶんぶんと振って振り払い、
「それが嫌なのっ!」
小さく叫んだシュリの顔は、どこか思い詰めたようにも見えた。
「わたしだって家事も出来るようになりたいし、ショウの身の回りのコトもしてあげたいっ。それに、ヨシヨシってしてあげたいんだからっ」
胸のうちを吐き出したシュリは、真剣な面持ちで、
「……やっぱり可愛いっ!」
堪らずアンジュがその体をギューッと抱き締めた。
「ダメよアンジュ。シュリちゃんは真剣なんだからっ」
それを窘める一番お姉さんのリンも、どこか微笑ましそうに義妹を見つめていた。