僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
「どーするつもりだった?」

「そりゃあ、もちろん協力するよ!ふたりの言い分も聞き分けながら相談にものるしさぁ。」

「あはは。なに、その妄想。」

「でも、他のヤツなら…つい、邪魔したくなる!」

「え!」

「な!…今、言った俺の気持ちが園田の気持ちだよ。園田にしてみれば、みっこちゃんの相手は、北村恭一しかいないって感じ!?」

「梅…俺、恩田さんのこと狙ってなんかねーぞ。もし、」

「分かってるよ!例え話じゃん!どうせ今は、本物の園田が側に居るし、俺にも彼女がいます!つーことで、その彼女に会いに行くけど、おまえも来る?」

「あ、いいや!」

「じゃあ、これ。」

「なに?」

「みっこちゃんのアドレス。さっき、アルバムからこっそり書き写しといた。」

「あ…」

「あとはご自由にどうぞ!」

「あんがと…」

「じゃあな!」

「うん。またな!」


梅原を見送ると、貰ったメモを手に、
どこに行くワケでもなしに、
ただ、歩きだした徳幸だった。
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