僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
その次の日、
予餞会と新入生歓迎会のための練習に、
小出家で、光一と波多野の登場を、
たわいない話をしながら待っていた。


「クラス替え、どーなんのかな?」

「俺、今のクラスの半分以上のヤツと話してないぜ。」

「…話したことあるヤツいたんだ。安心したよ。」

「ほんとトクってミステリアスだもんなぁ。…今度同じクラスになったら、観察日記つけたいよ。」

「やだよ。」

「うはは。」

「そーゆー冷たそうなとこに、なんかこう、引かれんだよなー。なんなんだ?」

「別に冷たくしてねーし。これでも、精一杯、気ィ使ってんだっつーの!」

「残念ながら、そーは見えないなぁ。」

「トクは気ィ使ってるよ!俺らにだいぶ合わせてんじゃん!本当ならトクは、一人で居ても大丈夫なタイプだろ?転校が多かったからなぁ。」

「…それ、誉めてくれてんの?」

「そう聞こえた?」

「気がする。」

「…茜が言ってた!いつも群れ遊ぶ俺らと違って、大人っぽっく見えるって。」

「茜ちゃんはトクにマジ恋なワケ?」

「…さぁな。」

「そうだ、墓参りに行ったのか聞いたか?」

「聞いてない。」

「トクは?何か聞いてる?」

「え?行ったんじゃねーの?」

「俺らは行ったよ。」

「茜ちゃんはいつも来ないんだよ。こっそり行ってるのかどうかは知んねーけど。」

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