僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
そして徳幸は、
覚悟を決めて、
茜の携帯電話のナンバーを検索すると、
一度、深呼吸してから、
最後のひと押しにふみきった。


呼び出し音が、だいぶ長く続いたが、
あんなことがあって以来だからと、
徳幸は、諦めずに待っち続けた。


そんな時、

「もしもし。」

やっと、茜の声が聞こえた。


「今、大丈夫?」

「うん。部屋まであがったから。」

「…この間のことなんだけど、俺、偉そーなこと言っちゃって悪かったと思って。ごめん!」

「あー、気にしないで!あたしもちょっと、どーかしてたから!」

「でも俺、」

「ホントにやめて!トクは真面目すぎるから…」

「!」

「謝るのはあたしだよ!トクの気持ち知ってて、あんなこと言っちゃって。」

「え?」

「実はあたしね、トクにあっちゃんを重ねて見てるとこがあってね。」

「…」

「なんとなく、似てるような気がしたから…」

「俺と重ねてたってコト?(前にタカも、こんなこと言ってたような…)」

「そーゆーこと!」

「なんだよ」

「だけど、やっぱり似てないや!」

「!」

「だって、あっちゃんはあたしのことが大好きだったけど、トクはカオリンが好きだもんね!」

「それは」

「これで目が覚めた!だから謝らないで!」

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