僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
そして、素直じゃないヤツが、
もうひとり…


でも、それはもう、
碧人に任せるとしよう。


文化祭での演奏を禁じられた、
碧人達は、
文化祭準備の手伝いはもちろん、
吹奏楽部の方の手伝いも、させられていた。


碧人と波多野の様子はと言うと…

まったく、話もしない。


…でも、笑ってる。


今はコレで、良いのかもしれない。


だいたい、この二人は、
もともと、こんな感じだった様な…


(これじゃ分かんねーよなぁ。すっかり騙されたよ、俺。)


もちろん、騙したつもりはなかったはず。


ただ、
波多野は本当に、徳幸のことを、なんとも思ってなかったのか?

一時期でも、
ほんの一瞬でも……?


(もしもあの時、彼氏を殴ったのが俺だったら……今となったら、ど〜でもイイか!)


いつか、笑い話になっているだろう…


そして今日も、
徳幸は、小出家へ立ち寄った。


学校から家に帰るには、
かなり、遠回りだけど、
茜に会うために、徳幸はやってくる。


初恋のみっこちゃんにはじまり、
転校先での出会いと、別れも、
碧人と関わり、波多野に恋して、
遠回りはしたけれど、
今、やっとめぐり逢えたのだ。
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