僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
ある日、久しぶりに小出家に、皆の顔が揃っていた。


光一の言う通り、
いつの間にか、コービーの姿もそこにあり、
碧人とも、普通に冗談を言い合ったりしていて、

(どっちから謝ったんだ?)

徳幸は、少しだけ気になっていた。


携帯の着信音に気付き、

「あ、俺だ。」

徳幸はメールを開く。


『あれから連絡ないけど、どうした?』


それは、梅原からのメールだった。


『あとで電話するよ。』


簡単に返信して、携帯をポケットにしまうが、
何となく皆の様子がわざとらしく感じ、

「なに?」

自分から話題の門を開いてやった。


「彼女?」


切り出したのは波多野だった。


「小学校ん時の友達。」

「女か?」

と、これは光一。

「ちがう!」

「ホントかな〜。トクは謎だかんな〜。」

「でも、なんか意外!昔の友達と続いてんだね!」

「!」

「やっぱり転校生って、あたしとかよりも、倍の友達ができたりするの?」

「…幅はあっても、浅いんだなぁ、これが!」


そう言って、徳幸がギターを弾きだすと、
それ以上、この話題に触れられることはなかった。

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