僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
「残念だったな。波多野の夢だったんだろ?」
「…あたしには、来年も再来年もあるから。」
「一番悔しい思いしてんのは、野球部の三年だよ!」
「お、光一っちゃん!」
「おまえのそれ、何?」
「グァバ?」
「そんな色?俺コーラーにしよっ!トク!待ってて!」
「ああ。」
光一が買って、こっちに向かってくると、波多野達は歩き出した。
「あのさ、」
「ん?」
「波多野がブラバンやってる理由なんだけどさ。」
光一は、少し歩く速度を落として話はじめる。
「弟が野球やってたからなんだ。」
「やってた?」
「事故でな…今は居ないんだけど。」
「!」
「生きてりゃ、たぶん目指しただろうな…甲子園。」
徳幸は驚いた。
話を聞くまで、波多野に、そんな陰ひとつ、感じることがなかったのだから。
「もう、三年前のことだけどな。」
(三年経てば、あんな風になれるのか?)
「でもさ、それ」
「なんだよおまえら。なんか買い行くんなら言えよ!」
碧人とコービーが、ビショビショで駆け寄ってきた。
「…あたしには、来年も再来年もあるから。」
「一番悔しい思いしてんのは、野球部の三年だよ!」
「お、光一っちゃん!」
「おまえのそれ、何?」
「グァバ?」
「そんな色?俺コーラーにしよっ!トク!待ってて!」
「ああ。」
光一が買って、こっちに向かってくると、波多野達は歩き出した。
「あのさ、」
「ん?」
「波多野がブラバンやってる理由なんだけどさ。」
光一は、少し歩く速度を落として話はじめる。
「弟が野球やってたからなんだ。」
「やってた?」
「事故でな…今は居ないんだけど。」
「!」
「生きてりゃ、たぶん目指しただろうな…甲子園。」
徳幸は驚いた。
話を聞くまで、波多野に、そんな陰ひとつ、感じることがなかったのだから。
「もう、三年前のことだけどな。」
(三年経てば、あんな風になれるのか?)
「でもさ、それ」
「なんだよおまえら。なんか買い行くんなら言えよ!」
碧人とコービーが、ビショビショで駆け寄ってきた。