僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
すっかり、日も暮れた帰り道、

光一は当然、律子を送って行き、
そうすると必然的に、波多野を送るのは徳幸の役目となった。


(今日のデートの締め括りだ!おっしゃっ!)

そんな時だった、

「あれ?カオリン!」


振り返ると、そこに茜の姿が…。


「どうしたの?なんで二人?」

「さっきまで光一も居たの。でも、彼女のこと送りにね。」

「なぁに?ダブルデート?」


徳幸はドキッとした。

「そんなんじゃないってぇ!」

(そんなハッキリと…)


なんとなく、茜と目が合った徳幸。


「だよねぇ。なんかさ、この前タカが、二人一緒にいるとこ見たって言ってたからさぁ。」

「あ〜!うん、会ったよ!そのあと皆で、かっちゃん家の鉄板焼食べたんだよ。」

「なーんだ!そうだったんだぁ。で、今日はお兄ちゃんは?」

「コービーと一緒みたいなこと言ってた。」

(やっぱり、なんか用事があったんだ。)

「で、もう帰るの?」

「うん。」

「あたしも!」


徳幸は嫌な予感がした。


「じゃあ、一緒に帰ろ!」

(やっぱり。)
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